パニック障害を治療するための薬物療法の内容と特長とは

薬物療法

パニック障害の治療法には、一般的に薬物療法と精神療法がありますが、治療の基本は薬物療法になります。

 

どの種類の薬物を使用するかは、医師と患者が薬物の効果と短所や長所を考察しながら、そして費用の差や副作用なども考えて検討していきます。

 

基本的には薬物療法においては、抗うつ薬と抗不安薬の2種類が使われるのが普通で、なぜならパニック障害は脳内の神経異常からくる病気であることがわかってきたからです。

 

選択的セロトニン再取り込み阻害剤の抗うつ薬

 

パニック障害の第一選択薬剤に抗うつ薬があり、この薬は発作をコントロールしながら、不安が残った場合にも効果を発揮してくれます。

 

たとえば、パニック発作が治まったとしても、電車に乗れなかったり、人ごみの中に行けない症状を引きずることがよくあります。

 

そのままでは生活に支障をきたしてしまいますが、そうした時に効果的なのが抗うつ薬で、脳内神経伝達物質の作用を高めることで不安や焦り、イライラを解消することが可能です。

 

セロトニンの再取り込みを阻害することにより、神経間のつなぎ目のセロトニン濃度をアップすることで効果を体現します。

 

即効性こそありませんが、使用するとじわじわと効いてきて、次第に不安や心配、こだわりが薄れてきますよ。

 

十分な効果が得られるには4週間から6週間くらいかかり、高価なのが痛いところですが、身体依存や中止後の離脱反応が極めて少なく、副作用もほとんどありません。

 

パニック発作が消失した後、約2年間程度内服を継続していくと効果的です。

 

ベンゾジアゼピン系抗不安薬

 

パニック障害の際に使用される薬で代表的な物に抗不安薬があり、この薬の良いところは即効性があるところです。

 

効果が現れるのに数十分程度しかかからず、また胃腸障害の副作用が起きにくいので利用に当たって安全性は比較的高いと言えます。

 

副作用がないので強い胃腸症状のある患者に対しても使いやすく、恐怖感を抱きやすい患者に対しても導入しやすい薬です。

 

パニック発作症状を素早く緩和したい場合に有効な薬で、発作時の頓服薬として優れた効果を発揮してくれます。

 

抗不安薬には、脳の誤作動を改善しながら発作を抑える効果が期待できるので、不安になった時や不安が強すぎる時に飲むと良く、素早く改善することが可能です。

 

ただ、副作用は少ないものの、人によってはふらつきや眠気などの症状が出ることがあり、また長期使用による身体依存で離脱症状が現れることがあります。

 

薬をやめると症状が強くなる欠点があるので、使用するに当たっては3ヶ月以内に留める必要があるでしょう。

 

抗うつ薬と抗不安薬を併用しながら精神療法を加える

 

パニック障害を薬で治療する場合、薬物療法の基本は抗うつ薬になるのですが、効果が現れるまでに時間がかかるので、即効性のある抗不安薬を一緒に服用するのが基本です。

 

抗うつ薬と抗不安薬を併用することで、パニック発作ができるだけ起こらないようにすることが可能になるのですが、発作が起きなくなっても服用し続けることが大切です。

 

薬は症状をコントロールしているだけなので途中で服用をやめると症状が逆戻りする可能性があり、ある程度の期間は服用する必要があります。

 

そしてパニック障害が完全によくなった場合、徐々に飲む量を減らしていき、薬の服用を終えるようにします。

 

ただ、パニック障害の治療に当たっては、薬物療法だけで進めることは少なく、精神療法も組み合わせるのが一般的で、広場恐怖がある場合の多くは、行動療法を取り入れています。

 

どういった形で治療をするかは、医師の指示に従う必要があり、患者の状況に応じて適宜調整しながら進めていきます。

 

まとめ

 

パニック障害の治療で薬物療法を実施する時は、セロトニンの濃度を高めることで不安や焦り、イライラを解消できる抗うつ薬と即効性のある抗不安薬を用います。

 

抗不安薬は強い胃腸症状のある患者でも使いやすく、抗うつ薬は身体依存や中止後の離脱反応が極めて少ないので安心して服用が可能です。

 

ただ、パニック障害の治療をする場合、薬物療法のみで進めることは少なく、精神療法や広場恐怖がある人には行動療法を取り入れるのが普通です。